★本日の注目 — トランプ氏、対イラン封鎖の再開宣言 ホルムズ通過に20%「通航料」/メモリー株急落、米国市場に連鎖 高値から3割安に潜む3つの不安/NY商品、原油反発 エネルギー供給の混乱巡る懸念で 金続落。
ZAI・テクノロジー2+選外2
0714-M01日経7/14★13
韓国株安を起点にメモリー関連が米国市場でも急落し、主要ETFは前週末比9%安、高値から3割安の水準に沈んだ。
▶ 先読みAI需要そのものより「メモリー価格ピークアウト」観測が主因。今週の米ハイテク決算で在庫・価格の言及が出れば、日本のキオクシア・フジクラなどAI関連の調整が第2波に入る可能性。
0714-M02CNBC7/13★11
中国のヒューマノイドロボット新興が相次いでIPOを準備。資金調達競争が激化し「上場しなければ生き残れない」との声。
▶ 先読みフィジカルAIの主戦場が中国に移りつつある兆候。上場で得た資金が量産投資に向かえば、減速機・センサー・モーターを握る日本の部品メーカーに需要が波及する一方、完成品では価格競争が始まる。
選外(このテーマの参考記事)
Zエネルギー・資源2
0714-M05日経7/14★12
WTIは大幅反発し1バレル78ドル台、約1カ月ぶりの高値圏。ホルムズ海峡の再封鎖と通航料構想で供給懸念が再燃。
▶ 先読み80ドル台定着ならガソリン・電力料金経由で米CPIの下げ止まり要因に。FRBの利上げ観測を後押しし、株式の逆風となる二次波及に注意。
0714-M06CNBC7/14★11
貨物の20%に相当する「通航料」構想は保険料・傭船料の上昇を通じて実質的な原油コスト増になるとの分析。
▶ 先読みタンカー運賃と戦争保険料の上昇が本命の波及経路。海運(日本郵船・商船三井)にはプラス、電力・化学・空運にはコスト増として跳ね返る。
Z地政学・安保4
0714-M07日経7/13★14
トランプ氏は海上封鎖の再開を表明し、ホルムズ海峡を通過する全貨物から20%相当を安全確保の対価として徴収する考えを示した。
▶ 先読み海峡の「有料化」は前例のない一方的措置で、中国・インド・日本の荷主が拒否すれば実効性は乏しい。国際法上の争点化と、代替ルート(オマーン側・パイプライン)への投資加速が次の焦点。
0714-M08日経7/13★11
米中央軍が3日連続の空爆を継続。水上を自律航行して体当たりする自爆ドローンを初めて実戦投入し、イランの潜水艦整備施設を破壊したとする動画を公開した。
▶ 先読み低コスト無人兵器が正規軍の主力手段になった象徴。各国の海洋無人機・対ドローン防衛の予算が積み増され、関連の防衛セクターに継続的な資金流入が見込まれる。
0714-M09日経7/13★10
中国外務省が13日の会見で、米イラン双方に海峡の航行問題の適切な処理を求めた。中国は石油輸入の約45%をホルムズ経由に依存する。
▶ 先読み中国が仲介に動くかが最大の変数。米主導の「通航料」を中国が拒めば、海峡は米中の管轄権争いの舞台となり、リスクプレミアムは長期化する。
0714-M10CNBC7/14★10
米軍が一連の空爆を完了したと発表する一方、イランはクウェートなど湾岸の米軍施設をドローンで攻撃し報復の応酬が続く。
▶ 先読み湾岸産油国の施設が標的圏に入れば、原油は地政学プレミアムの段階から実損の段階へ移る。UAE・サウジの生産設備が次の監視対象。
Zマクロ経済3
0714-M11CNBC7/14★12
6月の中国輸出は市場予想を上回り、2021年以来の高い伸び。AI・電子部品の出荷が牽引した。
▶ 先読み関税下でも中国の輸出が伸びる構図は、米国の追加関税を正当化する材料になりやすい。年後半の対中通商圧力の再燃と、半導体サプライチェーン再編の加速要因。
0714-M12CNBC7/14★11
日銀の利上げと積極財政で長期金利が上昇し、JGBが世界の投資家にとって無視できない資産に戻ったと指摘。
▶ 先読み日本の実質金利が上がれば、円キャリー巻き戻しで海外資産から資金が還流する。162円近辺の円安是正は金利差縮小が起点になる可能性。
0714-M13CNBC7/13★11
インフレ高止まりの一因にAI関連投資を挙げつつ、拙速な利上げは避けデータを待つべきだと主張。ただ利上げの可能性は排除せず。
▶ 先読み本日発表の米CPIとウォーシュ議長の議会証言が7月FOMC(28〜29日)の分岐点。利上げ確率が現在の約4割から上振れれば、金利上昇→ハイテク調整の連鎖が強まる。
Z注目(テーマ外)2
0714-M14CNBC7/14★11
中東和平の後退とハイテク売りで米主要指数は下落。本日は大手銀行の決算と米CPIが重なる。
▶ 先読み決算・物価・地政学が同日に重なる「三重の変動日」。銀行決算が良好でも、CPI上振れなら株高は続かない。
0714-M15CNBC7/14★9
アジアの景気の風見鶏とされるシンガポールの4〜6月期GDPは5.7%増と堅調。ただし中東情勢の影響は7〜9月期に出るとの指摘。
▶ 先読みアジアの実体経済はまだ強い。ただし海運コスト上昇が効き始める7〜9月期に減速が現れるなら、日本の外需関連の業績予想も下方修正リスク。
🎙️ 昼のポッドキャスト原稿(13記事)
リゼ:こんにちは。7月14日火曜日、本日昼の投資ニュースをお届けします。解説はリゼが担当いたします。
なちょ猫:こんにちは、リゼさん。本日はなちょ猫がお相手いたします。早速、今日の注目から教えてください。
リゼ:はい。まずはホルムズ海峡です。トランプ大統領が対イランの海上封鎖の再開を宣言し、さらに海峡を通過するすべての貨物から、その2割に相当する額を「通航料」として受け取ると表明いたしました。海峡の事実上の有料化という、前例のない措置です。
なちょ猫:貨物の2割というのは、かなり大きな負担ですね。
リゼ:ええ。ただ、実効性には疑問符が付きます。中国、インド、日本といった主要な荷主が支払いを拒めば、徴収の手段がありません。むしろ市場が織り込み始めているのは、直接の通航料ではなく、戦争保険料とタンカー運賃の上昇です。ここが実際のコスト増の経路になります。海運各社には追い風、一方で電力、化学、空運にはコスト増として跳ね返ってまいります。
なちょ猫:原油市場の反応はいかがでしたか。
リゼ:ニューヨーク原油は大幅に反発し、1バレル78ドル台と、およそ1カ月ぶりの高値圏を回復しました。80ドル台が定着いたしますと、ガソリンや電力料金を通じて米国のインフレ率の下げ止まり要因となります。つまり原油高が、めぐりめぐってFRBの利上げ観測を後押しし、株式の逆風になる。この二次的な波及こそが、今後の焦点です。
なちょ猫:中東の軍事情勢そのものは、どうなっているのでしょうか。
リゼ:米中央軍は3日連続の空爆を継続し、水上を自律航行して体当たりする自爆ドローンを初めて実戦投入いたしました。イラン側もクウェートの米軍施設をドローンで攻撃しており、応酬が続いております。注目すべきは中国の動きです。中国外務省は13日、海峡の安全な航行を確保すべきだと双方に求めました。中国は石油輸入の約45%をホルムズ経由に依存しております。中国が仲介に動くのか、それとも米国主導の通航料構想を拒んで管轄権争いに発展するのか。ここでリスクプレミアムの長さが決まります。
なちょ猫:続いて、AI・半導体の話題をお願いいたします。
リゼ:こちらは調整局面です。韓国株安を起点にメモリー関連株が米国市場でも急落し、主要なメモリーETFは前週末比で9%安、高値からは3割安の水準まで沈みました。背景にあるのは、AI需要そのものへの疑念というより、メモリー価格がピークを打ったのではないかという観測です。今週は米国のハイテク決算が本格化いたします。在庫や価格に慎重な言及が出れば、キオクシアやフジクラといった日本のAI関連株にも、調整の第2波が及ぶ可能性があります。
なちょ猫:AIの分野で、新しい動きはございましたか。
リゼ:中国のヒューマノイドロボット新興企業が、相次いで上場の準備に入りました。「上場しなければ生き残れない」という声が出るほど、資金調達競争が激化しております。フィジカルAIの主戦場が中国へ移りつつある兆候です。調達した資金が量産投資に向かえば、減速機やセンサー、モーターを握る日本の部品メーカーには需要が波及いたします。ただ完成品の領域では、いずれ価格競争が始まると見ておくべきでしょう。
なちょ猫:マクロ経済の指標はいかがでしょうか。
リゼ:中国の6月の輸出が、2021年以来最も速い伸びとなりました。AI関連や電子部品の出荷が牽引しております。関税下でも中国の輸出が伸びるという構図は、米国が追加関税を正当化する材料になりやすく、年後半の通商摩擦の再燃につながりかねません。
なちょ猫:米国の金融政策については、いかがですか。
リゼ:ウォラーFRB理事が、インフレ高止まりの一因としてAI関連投資を挙げつつ、拙速な利上げは避けるべきだと述べました。ただし利上げの可能性そのものは否定しておりません。本日は米国の消費者物価指数の発表と、ウォーシュ議長の議会証言が重なります。今月末のFOMCに向けた分岐点です。市場は現在およそ4割の利上げ確率を織り込んでおりますが、これが上振れいたしますと、金利上昇からハイテク調整へという連鎖が強まります。
なちょ猫:日本の債券市場も動いているようですね。
リゼ:はい。日銀の利上げと積極財政を背景に、日本国債が数十年ぶりに相場の主役に戻ってきたとの指摘が出ております。日本の実質金利が上がれば、円キャリー取引の巻き戻しを通じて資金が国内に還流します。1ドル162円近辺という円安の是正は、この金利差の縮小から始まる可能性があります。
なちょ猫:本日は、地政学と物価が同じ日に重なるのですね。
リゼ:まさにその通りです。銀行決算、消費者物価指数、そして中東情勢。この三つが重なる、変動の大きい一日になりそうです。詳しい記事の一覧はダッシュボードにまとめてございますので、あわせてご覧ください。本日の昼の配信は以上です。リゼがお届けいたしました。
なちょ猫:ありがとうございました。午後の相場も、落ち着いてまいりましょう。
コピーしました