東京エレクトロンの26年4〜9月、純利益210億円上振れ AI特需が加速
東京エレクトロンは27年9月期の連結純利益予想を3490億円(前期比44%増)に上方修正し、従来予想を210億円上振れさせた。生成AI向け半導体の前工程装置需要が加速している。
▶ 先読み前工程装置の受注が上向いた意味は大きく、メモリー各社の設備投資が来期も継続する裏付けになる。アドバンテストに続き東エレクも増額したことで、日本の半導体製造装置セクターは決算シーズン後半に業績上振れ期待が広がりやすい。



東京エレクトロンは27年9月期の連結純利益予想を3490億円(前期比44%増)に上方修正し、従来予想を210億円上振れさせた。生成AI向け半導体の前工程装置需要が加速している。
▶ 先読み前工程装置の受注が上向いた意味は大きく、メモリー各社の設備投資が来期も継続する裏付けになる。アドバンテストに続き東エレクも増額したことで、日本の半導体製造装置セクターは決算シーズン後半に業績上振れ期待が広がりやすい。
キオクシアは長期保存向け「第9世代」NAND型フラッシュメモリーのサンプル出荷を開始した。ウエハーを貼り合わせるCBA技術で前世代比3割超の処理性能向上とセル積層数の抑制によるコスト低減を両立し、四日市工場で27年の量産を目指す。
▶ 先読みメモリー逼迫が2028年まで続くとの見立てと重なり、世代交代のスピードがそのまま価格交渉力になる。第10世代のサンプル出荷(7月上旬)に続く連打で、韓中勢に対する技術リードを収益に転換できるかが来期以降の株価の分水嶺になる。
サムスン電子は4〜6月期決算の説明で、メモリーを中心とするAI半導体の需給逼迫が2028年まで続くとの見通しを示した。決算は営業利益が大幅に伸び、HBMと汎用メモリーの価格上昇が寄与した。
▶ 先読み「2028年まで」という当事者の期間明示は、投資家が最も恐れる『来年のピークアウト』シナリオを一段後ろにずらす。メモリー3社の増産投資と装置発注が長期化する前提となり、逆にメモリーを買う側のスマホ・PC・データセンター事業者はコスト転嫁圧力に直面する。
英ロールス・ロイスは民間航空機・防衛・パワーシステムの全部門で市場予想を上回り、通期の利益とキャッシュフロー見通しを引き上げた。データセンター向け電源事業の受注は上期に5割超増え、株価は4%上昇した。
▶ 先読みAI投資の恩恵が半導体からエンジン・発電機といった重厚長大側へ広がってきた明確な事例。データセンターのボトルネックが計算資源から電力に移るなら、次に評価が見直されるのはガスタービン・非常用電源・送配電機器のメーカーになる。
30日の東京市場でソフトバンクグループ株が続落し、一時前日比5%安の4500円まで売られ、6月2日の上場来高値9074円の半値となった。前日の米市場で傘下の英アーム株が下落した流れが波及した。
▶ 先読み日経平均が反発した日にSBGだけが売られた点が重要で、AI relatedの中でも『実績のある半導体』と『期待先行の投資会社』の選別が始まっている。アーム株の水準がSBGの含み益とレバレッジ評価を直撃するため、AI相場の調整局面では増幅装置として下振れしやすい。
AIデータセンター向け光トランシーバー大手の中際旭創(Zhongji Innolight)が68億ドル規模の調達を経て香港市場に上場したが、初日の株価は公開価格を下回って下落した。
▶ 先読み今年最大級のAI関連IPOが初日に沈んだことは、AIサプライチェーンへの資金流入が無条件ではなくなったサインになる。中国AI部材メーカーの調達環境が厳しくなれば、米系光通信メーカーの価格競争圧力はむしろ和らぐ方向に働く。
英シェルの4〜6月期調整後利益は98億4000万ドルとなり、市場予想の87億9000万ドルを大きく上回った。ロシアのウクライナ侵攻直後の2022年4〜6月期以来、4年ぶりの好決算となる。
▶ 先読み中東紛争の長期化が石油メジャーの利益を押し上げる構図が数字で確認された。原油高が続けば自社株買いと増配の余力が高まり、資源株はディフェンシブな高配当枠として資金を集めやすい。半面、燃料コスト上昇は運輸・化学・電力の利益を削る側に回る。
米軍による最新の攻撃を受け、イランが報復を警告したことで原油価格が一段高となった。米イランの覚書が事実上崩壊した後、攻撃の応酬が再燃している。
▶ 先読み報復の予告段階で価格が動く局面に入っており、実際の応酬が始まればホルムズ海峡経由の物流保険料と運賃が跳ね上がる。日本にとっては燃料コストと円安が同時に効く二重の輸入インフレ経路で、企業のコスト転嫁力が業績の分岐点になる。
ホルムズ海峡から黒海に至る海上航路で無人艇・ドローンによる攻撃が常態化し、海運が地政学の主戦場になっているとの分析記事。安価な無人兵器が大型商船の航行リスクを一変させたと指摘する。
▶ 先読み海上保険料と迂回航路の増加は世界の実効輸送能力を恒常的に削る。運賃指数の底上げは海運株の追い風だが、輸入依存度の高い製造業には持続的なコスト増となり、サプライチェーンの在庫水準を再び引き上げる動機になる。
3人が利上げを主張して反対する分裂した決定でFRBが5会合連続の据え置きを決めた後も、米国債売りが続き長期金利が上昇した。30年債利回りは2007年以来の高水準圏にとどまっている。
▶ 先読み政策金利を動かさない一方で長期金利が上がる『悪い金利上昇』は、株式のバリュエーションを直接圧縮する。債券市場がFRBに利上げを促す構図が続く限り、次のCPIとPCEが小幅な上振れでも株安・ドル高の反応が過剰になりやすい。
30日の日経平均株価は3日ぶりに反発し、前日比433円24銭(0.71%)高の6万1867円43銭で終えた。前日に好決算を発表したアドバンテストが急伸し、サムスン決算への安心感からAI・半導体株全体に見直し買いが波及した。
▶ 先読み前日の米国株が1153ドル安となった中で日本株が反発した点は、下落の主因が米国の金利要因でありAI業績への疑念ではないことを示す。ただ金利上昇が続く限り上値は重く、決算で増額した銘柄だけが買われる選別相場が続きやすい。
政府は27年度予算の概算要求基準を閣議決定した。AIや危機管理など17の戦略分野に金額の上限を設けず要求を認め、片山財務相は記者会見で「もはやシーリングと呼ぶべきものはない」と述べた。
▶ 先読み歳出の天井を外す財政運営は、長期金利が2007年以来の水準にある局面では国債需給に直接跳ね返る。年末の予算編成に向けて国債発行計画が焦点になり、超長期債の需給悪化が『日本版の悪い金利上昇』を招くリスクが高まる。防衛・AI・電力インフラ関連は受注面での追い風。
30日の東京外国為替市場で円相場は反落し、17時時点で1ドル=163円72〜73銭となった。FOMC後にいったん円高に振れたが、ドルの買い戻しに押された。
▶ 先読み日銀が30〜31日の会合で1.0%の政策金利を据え置く見通しであることを踏まえると、内外金利差は縮まらない。原油高と円安が重なる局面は輸入物価を押し上げ、日銀の次回以降の利上げ判断を前倒しさせる圧力になる。
オンチェーン分析で、ビットコインの短期保有者が保有するコインの実現時価総額がピークから62%減少したことが示された。短期の投機資金が大幅に退出した状態にあるとの評価。
▶ 先読み短期保有者の縮小は売り圧力の枯渇を意味し、歴史的には底値圏の特徴とされる。ただ需給の主役が長期保有者とETFに移るほど値動きは薄商いで振れやすくなり、上昇再開には新規の資金流入という外的な引き金が必要になる。
グラスノードの分析によると、米国債の利回りが暗号資産のキャリートレード(ベーシス取引)の収益率を上回り、市場心理は「無関心」の局面に入った。
▶ 先読みリスクフリー金利が暗号資産の裁定収益を上回る状態は、機関投資家の資金がBTC先物・現物ETFから国債へ流出する構造的な逆風になる。つまり足元の仮想通貨の弱さは業界固有の悪材料ではなく長期金利の問題であり、金利がピークを打つまで本格反転は難しい。
ケネディクスなどがステーブルコインを用いてデジタル証券(セキュリティートークン)の即時決済を実現する取り組みを進めると報じられた。
▶ 先読み国内で証券の受け渡しにステーブルコインが使われれば、決済期間の短縮と担保効率の改善が同時に進む。金商法改正で暗号資産が投資商品として位置づけられた流れと連動し、信託銀行・証券のバックオフィス関連や不動産STの流動性に波及する。
マイクロストラテジーのセイラー氏がビットコインのコンセンサスルールを「憲法」と位置づけ、安易なプロトコル変更に警鐘を鳴らした。
▶ 先読み最大の企業保有者が仕様変更に反対の立場を明確にしたことで、量子耐性など今後の技術論争が政治問題化しやすくなる。企業のトレジャリー需要は『変わらないこと』を前提にしているため、開発方針の対立は保有企業のリスク要因として意識され始める。
ソニーセミコンダクタの熊本・菊陽町のイメージセンサー工場、ルネサスの川尻・錦両工場が地震後停止したままで、30日午前時点で再開時期は立っていない。三菱電機も菊池市・合志市のパワー半導体2工場を停止した。
▶ 先読み停止が週をまたげば車載・産業機器向けイメージセンサーとパワー半導体の在庫が細り、自動車の生産計画に第2波の影響が及ぶ。10年前の熊本地震では在庫積み増しで乗り切ったが、今回は港湾被害で搬出入も詰まっており、供給網の代替性の乏しさが改めて投資判断の論点になる。
日産自動車は福岡の子会社で30〜31日に一部ラインを停止し、ダイハツ工業も中津・久留米工場の稼働を止めた。熊本地震による部品供給の遅延と物流の混乱が続いている。
▶ 先読み生産停止が完成車メーカー横断に広がった段階で、影響は7月の生産台数から4〜9月期の業績見通しへ移る。部品在庫と代替輸送の手当てが早い企業と遅い企業で、決算発表シーズン後半に見通しの差が表面化する。
ステランティスは北米での需要回復により前年同期の赤字から黒字に転換したが、株価は5%下落した。
▶ 先読み黒字化しても株価が下がったのは、市場が北米の値引き負担と関税コストの持続性を見ているため。自動車株は台数回復よりも1台当たり利益の質で選別される段階に入っている。