★本日の注目 — AI・半導体相場は終わったのか?今後カギを握る3つの要因/フジクラショック緩和、今期見通しの上方修正でストップ高買い気配/日銀26年の「緩やかな利上げ継続」になお課題、円安の追い風と中立金利。
ZAI・テクノロジー1
0627-N06四季報6/26★8
AI・半導体相場の調整を受け、今後を左右する3つの要因を整理。需要の実需転換、設備投資の採算、金利環境がカギと分析。
▶ 先読み相場の天井論と押し目論が交錯。実需(クラウド利用・受注)の数字が伴うかが、次の方向感を決める分水嶺になる。
Zマクロ経済1
0627-N18ダイヤモンド6/24★7
日銀の緩やかな利上げ継続には円安と中立金利という難題が残る。市場との対話が正常化の鍵と指摘。
▶ 先読みドル円が162円の介入警戒水準に接近。為替次第で利上げペースが前倒しされれば、長期金利上昇が株式・住宅に波及する。
Z注目(テーマ外)2
0627-N20東洋経済6/26★8
光ファイバー大手フジクラが今期見通しを上方修正し、ストップ高買い気配に。「懸念材料払しょく」との声で急騰。
▶ 先読みデータセンター向け光関連は半導体調整の中でも需要が底堅い。AI物色が"周辺インフラ"へ広がるかの試金石。
0627-N21東洋経済6/23★7
アジア系ファンドによる牧野フライス製作所のTOBに、政府が外為法に基づき株式取得の中止勧告。軍事転用リスクが論点に。
▶ 先読み経済安保による買収審査の厳格化が鮮明。工作機械など機微技術を持つ企業のM&A・再編に政府介入が常態化する。
🎙️ 夜のポッドキャスト原稿(4記事)
リゼ:こんばんは。6月27日土曜日、本日夜の投資情報をお届けします。解説役のリゼです。
フレン:こんばんは、リゼさん。フレンです。今日は一日、どんな動きがありましたか。
リゼ:今夜の主役は、はっきりしています。世界的な半導体株の急落です。金曜のニューヨーク市場ではナスダックが5営業日続落、AIのインフラ投資にかかるコストが膨らみすぎているのではないか、という懸念が一気に表面化しました。
フレン:あれほど強かったAI相場が、ですか。
リゼ:ええ。これまで上昇を引っ張ってきたエヌビディアやアルファベットが反発に乗れず、韓国ではSKハイニックスが8%超、サムスンも5%ほど下げました。メモリーの値段が上がりすぎて、今度はそれを使う側の利益を圧迫するのではないか、という見方です。半導体は「最も混んだ取引」とも言われていて、人気が偏っているぶん、悪材料への反応がとても大きくなっています。
フレン:次に注目すべきポイントはどこでしょう。
リゼ:カギは、各社の設備投資ガイダンスです。次の決算でデータセンター投資の見通しが下方修正されれば、調整は第二段に入ります。逆に、実際のクラウド利用や受注といった「実需」の数字がしっかり伴えば、これは押し目買いのチャンスに変わる。天井論と押し目論が交錯する、まさに分水嶺の局面です。
フレン:メモリーの世界では、勢力図も動いているとか。
リゼ:そこは面白いところで、AI向けの広帯域メモリ、HBMへの期待から、SKハイニックスの時価総額がサムスンを抜いて25年ぶりに韓国首位に立ちました。HBMを制する者がメモリを制する時代です。サムスンが巻き返せるかどうかが、来年のAIサーバーの供給と価格を左右します。
フレン:日本企業で、関連して動いた銘柄はありますか。
リゼ:はい、注目はフジクラです。光ファイバー大手のフジクラが今期見通しを上方修正して、ストップ高の買い気配となりました。半導体本体が調整する中でも、データセンターをつなぐ光関連の需要は底堅い。AIの物色が、本体から周辺インフラへ広がるかどうかの試金石になります。
フレン:金融政策の方は、いかがでしたか。
リゼ:ここも大きく動きました。まずアメリカのFRBが、政策金利を3.5から3.75%に据え置きました。ウォーシュ新議長のもとでの会合でしたが、注目は中身です。18人の高官のうち9人が年内の利上げを見込み、市場では10月にも利上げ、というタカ派的な見方が浮上しました。
フレン:据え置きなのに、タカ派、ということですね。
リゼ:そのとおりです。これがドル高と米金利の上昇圧力につながります。先ほどのAIの話とつながるのですが、最近のデータセンター投資は借金に頼る部分が増えていて、金利が上がるほど逆風になる。今回の株安の背景には、この金利とAI投資の綱引きがあるわけです。
フレン:日本の日銀は、どうでしたか。
リゼ:日銀は6月の会合で利上げに踏み切り、政策金利を1%に引き上げました。植田体制では5回目の利上げで、今回は「物価の上振れリスク」を理由の前面に押し出したのが特徴です。2026年度の物価見通しも、プラス2.8%へと大きく上方修正されました。
フレン:それでも円安は止まらない、と聞きました。
リゼ:そこが悩ましいところです。ドル円は162円という、政府が介入を警戒する水準に近づいています。タカ派のFRBがドル買いを促す一方で、日銀の利上げが効ききらない。もし円安が止まらなければ、年内の追加利上げ観測が強まります。為替次第で利上げのペースが前倒しされ、長期金利の上昇が株や住宅ローンに波及していく。銀行株と円相場は、当面の主役テーマです。
フレン:エネルギーの分野では、新しい動きがありましたか。
リゼ:高市首相が26日、エネルギー需給の新しい計画を作ると表明しました。赤沢経産相に、8月末までに「需給構造を強くする総合パッケージ」をまとめるよう指示しています。次世代の革新炉や、曲げられる太陽電池ペロブスカイトの推進が柱です。
フレン:投資の観点では、どこを見ればいいでしょう。
リゼ:この8月末のパッケージが号砲になります。原子力、蓄電池、ペロブスカイト関連の政策需要が、ここで具体的な数字を伴って出てくる可能性が高い。中東情勢で電力の安全保障への意識が高まっているのも、追い風です。
フレン:その中東と原油は、今どうなっていますか。
リゼ:原油はむしろ下がっています。米国とイランが戦闘終結の覚書に署名し、封鎖されていたホルムズ海峡の通航が回復しました。日本向けを含むタンカーが次々と通過し、ブレント原油はイラン攻撃前の水準を下回る72ドル台まで低下、早くも供給過剰の兆しすら出ています。
フレン:それは経済にとっては、良い話ですか。
リゼ:日本にとっては、当面プラスです。原油安は物価を抑え、貿易収支を改善させます。ただ覚書の中身は、30日以内に封鎖を解除し、60日間は無料で航行を認める、というもの。履行が滞ったり、合意が綻んだりすれば、再び原油高に振れるリスクは残ります。中東は地合いが脆い、という前提は忘れないでおきたいですね。
フレン:最後に、経済安全保障の話題もあったとか。
リゼ:はい。アジア系ファンドによる工作機械大手、牧野フライス製作所へのTOBに対して、政府が外為法に基づく中止勧告を出しました。軍事転用のリスクが論点です。経済安保による買収審査の厳格化が鮮明で、機微な技術を持つ企業のM&Aには、今後も政府の介入が常態化していくでしょう。
フレン:今日は半導体から金利、エネルギーまで、盛りだくさんでしたね。
リゼ:ええ。共通するのは「金利とAI投資の綱引き」という一本の糸です。気になった記事は、ダッシュボードから深掘りをご指定ください。今夜もリゼがお届けしました。おやすみなさい。また明日お会いしましょう。
フレン:おやすみなさい。良い週末を。
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