★本日の注目 — 九州電力、再エネや海外強化へ27年HD体制に 原発建て替えも焦点/牧野フライスのTOB頓挫/日銀6月利上げでも「年内再利上げ」不可避、インフレ・円安リスク濃厚。
Zエネルギー・資源1+選外1
0625-N05日経6/25★7
九州電力は25日の株主総会で純粋持ち株会社制への移行を可決、27年4月から再エネ・海外を強化し原発建て替えも視野に。
▶ 先読み持ち株会社化は成長事業の分社化・資本調達の柔軟化につながり、電力大手の再編・原発新設論議の試金石となる。
選外(このテーマの参考記事)
Z地政学・安保1
0625-N10東洋経済6/23★7
アジア系ファンドによる牧野フライス買収に政府が中止勧告。工作機械の軍事転用リスクが理由とされTOBが頓挫した。
▶ 先読み経済安保を理由とした対内投資審査の厳格化は、外資による日本企業買収・再編シナリオの前提を変える。
Zマクロ経済1
0625-N13ダイヤモンド6/24★7
日銀が6月に利上げしても、原油高・円安でビハインド・ザ・カーブのリスクが残り年内の再利上げは不可避との見方。
▶ 先読み26年度コアCPI見通し2.8%は追加利上げの根拠。日銀のタカ派化は長期金利上昇と銀行・財政負担の論点を強める。
Z注目(テーマ外)1
0625-N14日経6/25★7
トヨタがMS&AD株を約3000億円で全株売却し、政策保有株の削減を加速する。
▶ 先読み持ち合い解消の流れが大手で本格化。放出株の需給と売却資金の再投資先が関連銘柄の物色テーマになる。
🎙️ 夜のポッドキャスト原稿(4記事)
リゼ:こんばんは。6月25日木曜日、本日夜の投資情報をお届けします。
フレン:こんばんは、リゼさん。今日はどんな1日でしたか。
リゼ:一言でいえば「中東リスクの巻き戻し」が相場を動かした一日でした。まずはそこから整理しましょう。米国とイランが、60日以内の最終合意を目指す行程表で合意したんです。これを受けて中東情勢への警戒が和らぎ、ニューヨークダウは続伸しました。
フレン:戦争の懸念がいったん引いた、ということですね。
リゼ:そうです。象徴的だったのが原油で、米国産WTIが一時1バレル69ドル台と、3カ月ぶりに70ドルを割り込みました。ホルムズ海峡で足止めされていた船舶が、脱出回廊を通って相次いで抜け始めた。供給が止まる最悪シナリオが後退したわけです。
フレン:この先、原油はもう下がっていくと見ていいんでしょうか。
リゼ:そこは慎重に見るべきです。60日という交渉期限が、逆に新しい不確実性の時間軸になりました。ウラン濃縮を巡って米イランの認識にはなお隔たりがあり、交渉が不調に終われば原油は一気に再反発しかねません。今は「下げ」より「振れやすさ」に注意する局面です。
フレン:原油安は、企業にも影響していますか。
リゼ:はい、面白い動きが出ています。JERAが、石炭火力の電力販売の再開を検討すると発表しました。ホルムズ封鎖で電力価格が上がったため、安い石炭火力を法人向けに供給するという狙いです。脱炭素の流れが、中東リスクで一部逆回転している。電源調達のコストと安定をどう両立させるか、企業の戦略が再び揺さぶられる兆しとして注目しています。
フレン:エネルギーではほかに何かありましたか。
リゼ:九州電力が、25日の株主総会で持ち株会社制への移行を可決しました。2027年4月から再エネや海外を強化し、原発の建て替えも視野に入れます。電力大手の再編と原発新設論議の試金石になる動きで、成長事業を切り出して資本を呼び込めるかが次の焦点です。
フレン:では、AIや半導体はどうでしょう。
リゼ:こちらも大きな話がありました。オープンAIが、ブロードコムと組んで独自のAI半導体を開発すると報じられました。狙いは推論コストの抑制と、エヌビディアへの依存を下げることです。
フレン:AIを一番使う会社が、自分でチップを作る側に回るわけですね。
リゼ:まさにそこが次の論点です。巨大な需要家が内製化に動けば、エヌビディア一強の収益構造が揺らぎ、カスタム半導体を担うブロードコムの存在感が増す。AIの覇権争いが、計算の「使い手」から「作り手」へと広がっていく転換点になり得ます。
フレン:エヌビディア自身の動きはどうですか。
リゼ:フアンCEOが、次世代AIサーバー「ベラ・ルービン」のフル生産を宣言し、TSMCと韓国のSKに増産を要請しました。それでも供給不足の懸念は残っています。鍵を握るのは高帯域メモリーのHBM、先端パッケージング、そして電力の三つ。ここがボトルネックである以上、関連する製造装置・素材・電力インフラに次の受注が向かうと見ています。
フレン:メモリーといえば、マイクロンの決算が話題でしたね。
リゼ:ええ。マイクロンの3月から5月期は、純利益が前年同期比で15倍、株価は時間外で一時16%も急騰しました。HBM需要が業績を一気に押し上げた格好です。直前にはマイクロン決算への警戒からキオクシアが急落する場面もありましたが、好決算で地合いは反転しました。メモリー市況が本当に上向きへ屈折したのかが、次の決算で問われます。
フレン:最後に、金利や為替の話も聞かせてください。
リゼ:ここが今、最も重要かもしれません。アメリカではFRBが金利を3.5から3.75%に据え置きましたが、18人の当局者のうち9人が年内の利上げを見込んでいます。利下げ期待が、利上げ警戒へと逆転したんです。市場は10月の利上げの可能性も意識し始めました。
フレン:その影響が、円安に出ているんですね。
リゼ:そのとおりです。24日のニューヨーク市場で円は1ドル161円台へ反落しました。日米の金利差が意識され、円売りが優勢です。日本側では、日銀が6月に利上げしても、原油高と円安でいわゆるビハインド・ザ・カーブのリスクが残り、年内の再利上げは避けられないとの見方が強い。26年度の物価見通しが2.8%へ引き上げられたことが、その根拠になっています。
フレン:日銀がタカ派に傾くと、何に注意すればいいですか。
リゼ:長期金利の上昇です。利上げは銀行収益には追い風でも、国の利払い負担や財政には重荷になります。為替、金利、財政、この三つが互いに引っ張り合う構図が当面続きます。今夜の注目としてはもう一つ、トヨタがMS&AD株を約3000億円で全株売却し、政策保有株の削減を加速させた点も挙げておきます。持ち合い解消が大手で本格化しており、放出される株の需給と、売却資金の再投資先が次のテーマになりそうです。
フレン:今日も動きの多い一日でしたね。
リゼ:そうですね。中東の緊張緩和、原油安、そしてFRBの利上げ警戒。この三つがどう噛み合うかが、来週以降の相場を読む鍵になります。気になった記事は、ダッシュボードから深掘りをご指定ください。今夜もリゼがお届けしました。また明日、お会いしましょう。おやすみなさい。
フレン:おやすみなさい。
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