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INVESTMENT NEWS
更新 2026-08-01 12:01 JST
次回 夜19:03
本日の注目 — 政府・日銀が再び円買い介入 一時1ドル=157円台前半に急騰/円買い介入は6〜7兆円規模か 7月30日分の市場推計/Apple株一時10%安 7〜9月期の売上高見通しが市場予想に届かず。
昼の配信(8/1)
週間総集編(7/25)(8/1)

ZAI・テクノロジー5+選外4

0801-M01日経8/1★16続報

【続報】Apple株一時10%安 7〜9月期の売上高見通しが市場予想に届かず、半導体不足が重荷

アップルは7〜9月期の売上高を前年同期比9〜11%増と見通したが、市場平均の12%増に届かず株価は一時10%安。先端半導体の供給不足とメモリー価格上昇の長期化が重荷になっている。

▶ 先読みメモリー高がアップルの粗利益率を削る構図が鮮明になった。AI投資の恩恵を受けるクラウド勢と、コスト増を被るハード勢の二極化がさらに進み、資金は「AIの勝ち組」へ一段と集中しやすい。

0801-M02CNBC7/31★16

手元資金の目減りとメモリー価格の急騰 テック大手のAI投資に膨らむ値札

4〜6月期決算で、大手テックのフリーキャッシュフローが設備投資の急増で圧迫されていることが判明。特にメモリー価格の高騰がデータセンター建設コストを押し上げ、AI投資の「値札」が想定を超えて膨らんでいる。

▶ 先読みAI投資の資金調達が自己資金から社債・リース依存へ移りつつある。次の焦点は各社の負債コストで、金利が高止まりすれば設備投資計画の下方修正が半導体需要の転換点になりうる。

0801-M03日経8/1★15

中国CXMT上場でメモリー構図に変化の予兆 キオクシアにも迫る「紅い刺客」

CXMTの親会社が上海に上場し時価総額は80兆円規模。調達資金で生産能力を2倍以上に引き上げる計画で、汎用DRAMからじわりシェアを伸ばす中国勢が、韓米勢だけでなくキオクシアにとっても将来の脅威になりうる。

▶ 先読み汎用メモリーの価格決定権が中国勢に移れば、現在のメモリー高騰局面は2〜3年で反転する可能性がある。キオクシアやマイクロンの高値は「供給不足プレミアム」であり、中国の増産スケジュールが最大の下落リスク。

0801-M04CNBC7/31★14

アマゾンのジャシーCEO、巨額AI投資への懸念をどう鎮めたか

設備投資2200億ドルへの引き上げで警戒された中、ジャシーCEOは投資が既存需要に紐づいた「受注済みの容量」であることを説明し、投資家の不安を和らげた。株価は決算後に大幅高となった。

▶ 先読み「設備投資の中身を説明できる企業」が買われる相場に変わりつつある。今後は各社の投資が需要契約に裏付けられているかが選別軸となり、説明が曖昧な企業から資金が抜ける。

0801-M05CNBC7/31★14

トランプ政権のAI大統領令が重要期限へ 規制を巡る議論が過熱

トランプ大統領のAI大統領令が重要な履行期限を迎え、連邦規制と州法の関係を巡る議論が激化している。開発推進派と安全規制派の綱引きが、AI企業の事業環境を左右する局面に入った。

▶ 先読み連邦が州法を上書きする形で決着すればAI開発企業には追い風、逆なら州ごとの規制対応コストが重くのしかかる。判断の方向次第でAIソフト株のバリュエーションが大きく振れる。

選外(このテーマの参考記事)
0801-M06
イートン株が急伸 決算と見通しがAIデータセンター建設の底堅さを示す
先読み — 半導体より下流の「電力・冷却」銘柄がAI投資の実需を測る先行指標になりつつある。
CNBC
0801-M07
フィンテック証券クリア・ストリート、時価1880億ドルのデータブリックス株へのプレIPOアクセスを提供
先読み — 未公開AI株の流動化が進めば、非上場のバリュエーションが公開市場に直接波及する経路が太くなる。
CNBC
0801-M08
GM、車載向け独自AIシステムを年内に投入へ
先読み — 車載ソフトの内製化競争が進めば、ティア1部品メーカーの付加価値が上流に吸い上げられる。
CNBC
0801-M09
米議員団、ドアダッシュに中国製AIモデルの利用状況の説明を要求
先読み — 安価な中国製オープンモデルの採用が政治リスク化すれば、米AI企業の価格競争圧力は和らぐ。
CNBC

Zエネルギー・資源2

0801-M10日経8/1★16

イラン攻撃で潤う米エネルギー企業 エクソンは原油高で純利益2倍、生産も記録更新

エクソンモービルの4〜6月期純利益は145億ドルと前年同期の2倍、シェブロンは4.8倍。イランとの軍事衝突による原油高が追い風となり、生産量も記録を更新した。防衛大手ロッキードの受注残も過去最高となっている。

▶ 先読み石油メジャーの超過利潤はトランプ政権のガソリン価格政策と衝突しやすく、増産要求や課税論が浮上する余地がある。原油高が長引くほどエネルギー株の政治リスクは高まる。

0801-M11東洋経済8/1★14

韓国が狙ったのはレアアースだけではない 「トリウム戦略」が示す日本の敗北

レアアース獲得競争の陰で、韓国がトリウム溶融塩炉など次世代原子力の資源・技術確保を進めていた実態を指摘。日本が周回遅れになりつつあると論じる。

▶ 先読み次世代原子炉の資源調達は、レアアース同様に国家間の囲い込み競争になる。日本が8月末にまとめるエネルギー多角化計画に原子力燃料の確保が盛り込まれるかが、関連銘柄の分水嶺。

Z地政学・安保4+選外2

0801-M12CNBC7/31★15

トランプ氏、ウクライナへのパトリオット生産ライセンス供与を「合意していない」と発言修正

トランプ大統領は、ウクライナ国内でのパトリオット製造ライセンス供与について「合意していない」と述べ、直前の発言を修正した。ウクライナの防空能力自立を巡る不透明感が再燃している。

▶ 先読み防空装備の現地生産が進まなければ、欧州の対ウクライナ支援負担が増す。欧州防衛予算の上振れは継続し、欧州防衛関連株の追い風は途切れにくい。

0801-M13東洋経済8/1★15

ホルムズ海峡の次はカスピ海か 中東情勢エスカレートの危機、イランはウクライナへの報復も示唆

イランがホルムズ海峡での通航妨害に続き、カスピ海方面やウクライナへの報復攻撃も示唆。中東紛争が地理的に拡大する危険性を分析している。

▶ 先読み紛争が中央アジアの輸送回廊に波及すれば、中国〜欧州の中間回廊(ミドルコリドー)物流が打撃を受ける。海上運賃と原油の「戦争プレミアム」は再燃しやすい。

0801-M14東洋経済8/1★14

ロシアは燃料危機に続き「軍隊と食料の危機」へ ウクライナ情勢は年末に大きな山場

製油所攻撃による燃料不足に加え、兵員の消耗と食料供給の逼迫がロシアの継戦能力を削いでいると分析。年末までに戦況が大きく動く可能性を指摘する。

▶ 先読みロシアの継戦能力が限界に近づけば停戦交渉が現実味を帯び、原油・穀物・欧州天然ガスの需給前提が一気に緩む。エネルギー株の高値は交渉報道に極めて脆い。

0801-M15東洋経済8/1★14

またまた発動の「トランプ関税」が司法に否定されたら、アメリカはどうなるのか

再発動されたトランプ関税が司法判断で否定された場合の財政・通商への影響を検証。既に徴収した関税の返還請求という実務問題も浮上する。

▶ 先読み関税が無効となれば数百億ドル規模の還付が発生し、財政赤字と長期金利の上振れ要因になる。アマゾンが6億ドルの関税還付を受けたと明かしており、還付の連鎖は現実の論点になった。

選外(このテーマの参考記事)
0801-M16
ハマス、トランプ氏の「武装解除」発言はイスラエルの約束履行が前提と表明
先読み — ガザ停戦の履行が滞れば中東全体の緊張緩和シナリオが後退する。
CNBC
0801-M17
米上院民主党、トランプ氏とラトニック氏一族の重要鉱物取引との関係に説明要求
先読み — 重要鉱物の政府主導ディールに政治的な逆風が吹けば、関連企業の政策支援の持続性に疑問符が付く。
CNBC

Zマクロ経済5+選外3

0801-M18日経8/1★18

政府・日銀が再び円買い介入 一時1ドル=157円台前半に急騰

政府・日銀が2営業日ぶりに再び円買い・ドル売り介入を実施し、円相場は一時157円台前半へ急騰した。日銀が政策金利を据え置いた直後の連続介入となる。

▶ 先読み金利差を放置したままの連続介入は、当局の弾切れを試す投機筋を呼び込みやすい。次の焦点は日銀が9月会合で利上げに動くかで、動かなければ160円台再挑戦の展開になりやすい。

0801-M19日経8/1★17

円買い介入は6〜7兆円規模か 7月30日分の市場推計、当局は市場の意表を突く

7月30日の円買い介入額は6〜7兆円規模と市場で推計された。過去最大級の規模で、米財務省も追随を示唆したとされる。

▶ 先読み外貨準備の取り崩しペースを考えると、この規模の介入を継続できる回数は限られる。市場が「残弾」を意識し始めた時点で円安圧力が再燃するため、介入と利上げのセット化が急務となる。

0801-M20日経8/1★16

円買い介入「日銀が利上げしなければ効果は限定的」 米国識者の見方

米国の市場関係者は、日米金利差が縮小しない限り円買い介入の効果は一時的にとどまると指摘。介入は時間稼ぎにすぎないとの見方が強い。

▶ 先読み為替が日銀の政策判断を縛る構図が固まりつつある。円安が続けば「物価より通貨防衛」を理由にした利上げが現実味を増し、国内の金利上昇が銀行株と不動産株の明暗を分ける。

0801-M21CNBC7/31★16

市場は「ハト派のウォーシュ」を聞いたが、議長自身の言葉は利上げを示唆している

市場はウォーシュFRB議長の会見をハト派と受け止めて株高で反応したが、議長の発言を精査すると、インフレ抑制のための利上げ余地を残す内容だったとの分析。

▶ 先読み市場と議長の認識ギャップが埋まる過程で、株式のボラティリティが跳ね上がる。米長期金利が4.7%台まで上昇しており、次の物価指標で利上げ観測が復活すればAI関連の高PER銘柄が最も脆い。

0801-M22日経8/1★14

米国株、ダウ続伸し276ドル高 アマゾン大幅高、ナスダックも続伸

7月31日の米株式市場でダウ工業株30種平均は276ドル高の5万2485ドルで終了。アマゾンやメタが買われた一方、アップルは7%安。米10年債利回りは2025年1月以来の高水準となる4.74%へ上昇した。

▶ 先読み株高と長期金利上昇が同居する不安定な組み合わせ。金利が5%に接近すれば株式のリスクプレミアムが崩れるため、今週の米雇用統計が相場の方向を決める。

選外(このテーマの参考記事)
0801-M23
S&P500は重要な攻防ラインで足踏み 次の方向を決めるのは知られざる指数
先読み — 節目突破の可否がアルゴリズム売買のトリガーとなり、短期の値幅が拡大しやすい。
CNBC
0801-M24
ウォーシュFRBに物価対応の圧力 一方で複数の代替指標はインフレが数年来の低水準にあると示す
先読み — 公式統計と代替指標の乖離が続けば、FRBの判断ミスリスクが市場のテールリスクとして意識される。
CNBC
0801-M25
投資家はイールドカーブの短い年限に注目すべき 市場は次のFRBの一手を織り込みつつある
先読み — 短期債シフトが定着すれば長期債の需給が緩み、長期金利の上振れ圧力が構造化する。
CNBC

Z仮想通貨・デジタル資産4+選外4

0801-M26CoinPost8/1★15

テザーの財務報告書、ビットコイン下落局面でステーブルコインの超過準備金が半減

テザーの最新財務報告書で、ビットコインの冬相場を受けて超過準備金が前四半期比で半減したことが判明。準備資産に占める暗号資産の評価損が主因とみられる。

▶ 先読み最大手ステーブルコインの緩衝材が薄くなれば、次の急落局面でのペッグ耐性が問われる。USDTの信認低下は暗号資産市場全体の流動性ショックに直結するため、最重要の監視項目。

0801-M27CoinPost8/1★14

USDC発行のサークル、ニューヨーク州から信託免許を取得

USDC発行企業サークルがニューヨーク州金融サービス局から信託免許を取得した。準備金の自社保管と機関投資家向けサービス拡大が可能になる。

▶ 先読み規制の器を先に押さえた発行体に機関マネーが集まる。テザーの準備金不安と対照的で、ステーブルコインのシェアが「規制順守型」へ移る転換点になりうる。

0801-M28CNBC7/31★14

ニューヨーク州がカルシを提訴 予測市場は「違法賭博の運営」と主張

ニューヨーク州が予測市場プラットフォームのカルシを提訴し、実態は違法な賭博事業だと主張した。連邦規制と州法の管轄争いが焦点となる。

▶ 先読み予測市場はコインベースなど暗号資産取引所の新たな収益柱になっていた。州レベルの規制強化が広がれば、決算で伸びていた予測市場収益の前提が崩れる。

0801-M29CoinPost8/1★13続報

【続報】ビットコイン専用ウォレット「コールドカード」からの流出被害が110億円相当に拡大=ギャラクシー算出

ハードウェアウォレットの脆弱性による流出被害額が、ギャラクシーの試算で110億円相当に達したことが判明した。当初の推計から大幅に拡大している。

▶ 先読み自己保管の安全神話が揺らげば、保有者が規制対象のカストディや現物ETFへ移る動きが強まる。長期的にはETF経由の保有比率をさらに押し上げる。

選外(このテーマの参考記事)
0801-M30
イタリア中央銀行、ステーブルコイン送金にコスト優位性はないと結論
先読み — 欧州当局が実務面から否定に回れば、ユーロ圏でのステーブルコイン普及ペースは想定より鈍る。
CoinPost
0801-M31
米財務省がイラン企業2社に制裁 デジタル資産決済による制裁回避も指摘
先読み — 紛争下での制裁回避事例が積み上がるほど、取引所への本人確認・追跡義務が強化される方向に働く。
CoinPost
0801-M32
FIFAワールドカップ、予測市場での取引が3兆円規模に 公式NFTも盛況
先読み — 大型イベントが予測市場の一般層への入り口になっており、規制当局の関心も同時に高まる。
CoinPost
0801-M33
ビットコインの清算連鎖7事例を分析、価格の予兆信号は事象ごとに異なる=研究レポート
先読み — 単一指標での急落予測が困難であることを裏付け、レバレッジ管理の重要性を改めて示す。
CoinPost

Z注目(テーマ外)4

0801-M34東洋経済8/1★16

地震直撃でもTSMCは熊本を見限らない 先端半導体工場の建設は継続へ

熊本地震の直撃を受けてもTSMCは第2工場の建設を継続する方針。台湾外に生産拠点を分散させる地政学上の合理性が、災害リスクを上回ると判断している。

▶ 先読み「地政学リスク>災害リスク」という優先順位が確認された。日本の半導体拠点への海外投資は継続する公算が大きく、九州の装置・材料・建設関連の受注環境は崩れにくい。

0801-M35東洋経済8/1★15

工作機械受注、6月は史上初の2000億円超え 半導体・データセンター・航空宇宙向けが牽引

6月の工作機械受注が史上初めて2000億円を突破。半導体・データセンター・航空宇宙向けの需要が旺盛で、低迷していた国内自動車向けにも底打ち感が出てきた。

▶ 先読み工作機械受注は設備投資の6〜9カ月先行指標。AI投資が実体経済の設備需要へ波及し始めたことを示しており、2027年前半までの日本の資本財メーカーの業績には強い下支えが働く。

0801-M36CNBC7/31★14続報

【続報】450億ドルのAIヘッジファンドはいかに築かれ、数日で大半を失ったか

アッシェンブレナー氏のファンドが450億ドル規模まで拡大した経緯と、AI株の急落でわずか数日のうちに大半を失った投げ売りの実態が明らかになった。

▶ 先読みAIテーマへの集中とレバレッジの組み合わせが、価格急変時に強制売却の連鎖を生む構図が実証された。類似戦略のファンドが残っている限り、AI株の下落は自己増幅しやすい。

0801-M37CNBC7/31★13

FIFAがワールドカップ子会社の売却でスポーツにおけるプライベートエクイティの限界を試す

FIFAはワールドカップ運営子会社の設立・売却計画を撤回したが、スポーツ資産へのPE資金流入の是非を巡る議論に火が付いた。会長は「分断を生み出す」と説明している。

▶ 先読み行き場を失ったPE資金がスポーツ・インフラ・データセンターへ向かう流れは続く。プライベート市場の資金が実物資産に集中するほど、公開市場との評価格差が問題になる。

Zテーマ外選外4

0801-M38
ひろゆき氏が泉房穂氏と組んで新党結成 侮れない政治的インパクト
先読み — 次期国政選挙で財政拡張系の新勢力が伸びれば、国債需給と長期金利の前提が変わりうる。
東洋経済
0801-M39
シチュエーショナル・アウェアネスはなぜ穏やかな相場でも破綻したのか
先読み — 個別テーマへの集中とレバレッジの組み合わせは、市場全体が平穏でも破綻を招くことを示す事例となった。
CNBC
0801-M40
マイクロソフト株は急伸中 それでも収益を狙う方法=マイク・クー氏
先読み — 高値追いをためらう資金がオプション経由で流入すれば、上昇局面のボラティリティが一段と高まる。
CNBC
0801-M41
編集部厳選、注目の経済ニュース【8月1日】今週のトピックスと来週のスケジュール
先読み — 来週は米雇用統計と国内主要企業の決算が集中し、相場の方向が決まりやすい週になる。
東洋経済
🎙️ 昼のポッドキャスト原稿(24記事)
リゼ:こんにちは。8月1日土曜日、本日昼の投資ニュースをお届けします。 トロちゃん:こんにちは、リゼさん。本日はトロちゃんがお相手します。早速、今日の注目から教えてください。 リゼ:まずは為替です。政府・日銀が2営業日ぶりに再び円買い介入に踏み切りました。円は一時1ドル157円台前半まで急騰しています。 トロちゃん:連続での介入ですね。規模はどれくらいなのでしょうか。 リゼ:市場推計では、7月30日分だけで6兆円から7兆円規模とされています。過去最大級で、米財務省も追随を示唆したと報じられました。ただ米国の識者からは、日銀が利上げしない限り効果は限定的だという声が出ています。金利差を放置したままの連続介入は、当局の残弾を試す投機筋を呼び込みやすいためです。 トロちゃん:つまり、次に見るべきは日銀ということですね。 リゼ:そのとおりです。9月会合で利上げに動かなければ、160円台への再挑戦は避けられないでしょう。為替が金融政策を縛る構図が固まりつつあります。 トロちゃん:アメリカの金融政策のほうはいかがでしょうか。 リゼ:ここに市場の誤読があるかもしれません。ウォーシュFRB議長の会見を市場はハト派と受け止めて株高で反応しましたが、発言を精査すると、インフレ抑制のための利上げ余地をむしろ残した内容だったという分析が出ています。実際、米10年債利回りは4.74%と、2025年1月以来の高水準まで上昇しました。株高と長期金利上昇が同居する、不安定な組み合わせです。 トロちゃん:認識のずれが埋まるとき、動きが大きくなりそうですね。 リゼ:その通りで、最も脆いのはAI関連の高い株価収益率の銘柄です。今週の米雇用統計が方向を決めるとみています。 トロちゃん:そのAI関連ですが、企業の決算からはどんな景色が見えていますか。 リゼ:明暗が分かれました。アップルは7月から9月期の売上高見通しを9から11%増としましたが、市場予想の12%増に届かず、株価は一時10%安となりました。理由は先端半導体の供給不足と、メモリー価格上昇の長期化です。 トロちゃん:メモリーの高騰が、そこまで効いているのですね。 リゼ:はい。大手テックの決算を横断すると、設備投資の急増で手元資金が目減りし、なかでもメモリー高がデータセンター建設の値札を押し上げています。AI投資の恩恵を受けるクラウド勢と、コスト増を被るハード勢の二極化が鮮明です。 トロちゃん:メモリーの高値は、いつまで続くのでしょうか。 リゼ:ここで注目したいのが中国のCXMTです。親会社が上海に上場し、時価総額は80兆円規模。調達資金で生産能力を2倍以上に引き上げる計画です。汎用DRAMで価格決定権が中国勢に移れば、今の高騰局面は数年で反転しかねません。キオクシアやマイクロンの高値は供給不足プレミアムであり、中国の増産スケジュールこそ最大の下落リスクだと考えています。 トロちゃん:エネルギーの方はいかがでしょうか。 リゼ:イランとの軍事衝突による原油高で、米石油大手が空前の利益を上げています。エクソンモービルの4月から6月期の純利益は145億ドルと前年の2倍、シェブロンは4.8倍です。ただ、この超過利潤はトランプ政権のガソリン価格政策と衝突しやすく、増産要求や課税論が浮上する余地があります。原油高が長引くほど、エネルギー株の政治リスクは高まります。 トロちゃん:地政学の方でも動きがありましたか。 リゼ:トランプ大統領が、ウクライナへのパトリオット製造ライセンス供与について「合意していない」と発言を修正しました。現地生産が進まなければ欧州の支援負担が増え、防衛予算の上振れは続きます。加えてイランがカスピ海方面への波及も示唆しており、中央アジアの輸送回廊が巻き込まれれば、戦争プレミアムが再燃します。 トロちゃん:通商の面ではいかがですか。 リゼ:再発動されたトランプ関税が司法で否定された場合の影響が論点です。数百億ドル規模の還付が発生し、財政赤字と長期金利の上振れ要因になります。 トロちゃん:日本国内で、明るい材料はありましたか。 リゼ:ございます。6月の工作機械受注が史上初めて2000億円を突破しました。半導体、データセンター、航空宇宙向けが牽引し、国内自動車向けにも底打ち感が出ています。工作機械受注は設備投資の半年から9カ月先行指標ですから、AI投資が実体経済へ波及し始めた証拠です。来年前半までの資本財メーカーの業績には、強い下支えが働きます。 トロちゃん:熊本の地震の影響はいかがでしょうか。 リゼ:TSMCは熊本を見限らず、先端半導体工場の建設を継続する方針です。台湾外へ生産を分散する地政学上の合理性が、災害リスクを上回ると判断したわけです。地政学リスクが災害リスクより重い、という優先順位が確認されました。九州の装置・材料・建設関連の受注環境は崩れにくいとみています。 トロちゃん:最後に、仮想通貨の動きも伺えますか。 リゼ:テザーの財務報告書で、下落相場を受けて超過準備金が前四半期比で半減したことが判明しました。最大手ステーブルコインの緩衝材が薄くなれば、次の急落局面でペッグ耐性が問われます。対照的に、USDC発行のサークルはニューヨーク州から信託免許を取得しました。規制の器を先に押さえた発行体に機関マネーが集まる流れです。 トロちゃん:本日も濃い内容でした。ありがとうございます。 リゼ:本日取り上げた記事の一覧と、選に漏れたものも含めた詳細は、ダッシュボードにまとめてあります。ぜひご確認ください。週明けの米雇用統計まで、落ち着いて備えてまいりましょう。リゼがお届けしました。 トロちゃん:それでは皆さま、良い週末をお過ごしください。
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